「働いたのにお金が残らない」―その理由、保険料かもしれません
ここ数年、仕事の成果は出ているのに、なぜか貯金が増えない。
そんな違和感を抱いたことはありませんか？
実は、多くの自営業やフリーランスが口をそろえて言う悩みがあります。
「頑張って売上を上げたのに、翌年は手取りが減っていた。」
その原因の一つが、国民健康保険料の仕組みにあります。
これは「前の年のがんばり」が「次の年の負担」に反映される制度です。
この記事では、保険料がなぜここまで高く感じるのか――
そして、どうすれば無理なく抑えられるのかを、3つの視点でわかりやすく解説します。
国民健康保険料が上がりやすい「4つのカラクリ」
① 前年の「がんばり」が翌年の負担に反映される
国民健康保険料は、前年の所得をもとにして計算されます。
たとえば、去年売上を伸ばして収入が増えた人は、今年になってそのぶん保険料が上がります。
つまり、
「収入が増えたとき」と「請求が増えるとき」にズレがある。
そのため、翌年に仕事が落ち着いても保険料だけは高いまま、という現象が起きてしまうのです。
② 世帯全体で“まとめて”計算される
もうひとつの見落としがちなポイントが、「世帯単位で計算される」ということ。
たとえば、家族が同居している場合、世帯全員の所得を合算して計算されます。
「自分だけの収入に見合っていない」と感じる背景には、この「合算ルール」があるのです。
家族で別々に生活費を管理している場合でも、同じ住所に住んでいれば一緒に計算されてしまうことがあります。
場合によっては「世帯分離」という手続きを行うことで、保険料が適正額に戻るケースもあります。
③ 住む場所によって金額が変わる
国民健康保険料は、全国一律ではありません。
市区町村ごとに「保険料率」「上限額」「均等割」などが違うため、同じ収入でも住む地域によって金額が数万円変わることがあります。
これは、その地域の医療費の水準や高齢者の割合など、自治体の事情が関係しているためです。
引っ越しをしたら「なぜか高くなった」と感じる人は、まさにこの地域差による影響を受けています。
④ 制度が複雑で、使える制度を知らないままの人が多い
国民健康保険の制度は、とてもややこしいです。
減免や軽減といった「負担を減らせる制度」があるのに、申請しないと使えない仕組みになっています。
つまり、「知らない」「面倒そうだから後回し」――
この2つの理由で、払いすぎたままになっている人が多いのです。
知識がないと損をするのが国民健康保険料。
逆に言えば、「知ること」こそ最大の節約です。
今日からできる！保険料を減らすための3つの行動
① 所得を“正しく”減らす ― 控除・経費の見直し
国民健康保険料の基準になるのは「所得（＝収入－経費－控除）」です。
つまり、経費や控除をきちんと申告しておけば、合法的に保険料を減らすことができます。
特に効果的なのが次の3つ。
- 青色申告特別控除（最大65万円を引ける）
- 小規模企業共済（掛け金が全額控除）
- iDeCo（将来の貯蓄をしながら控除になる）
控除を漏れなく使えば、翌年の保険料が10万円以上変わることも。
【国民健康保険料見直しナビ】のLINE診断を使って下がるかどうかだけでも確認してみても良いでしょう。
② 家族構成を整える ― 「世帯分離」や届け出の確認
世帯の形を見直すことで、保険料が変わることがあります。
親や子どもと同居していても、それぞれが別々の収入で生活している場合は、「世帯分離」という手続きをすることで保険料が下がるケースがあります。
また、世帯人数や所得の届け出が古いままだと、軽減措置の対象から外れている可能性もあります。
家族の働き方が変わったときは、
「今の世帯情報で正しく計算されているか」を確認しましょう。
③ 減免・軽減制度を申請する ― 条件を満たせば負担を減らせる
国民健康保険には、申請すれば使える減額制度があります。
たとえば…
- 仕事をやめた・休業して収入が減った
- 病気やケガで働けなかった
- 災害や急な支出で生活が苦しい
こうした場合は「減免制度」「軽減制度」を使うことで、一時的に保険料を下げることができます。
ただし、自動では適用されません。
自分で申請して初めて反映される仕組みです。
今のあなたが減免の対象かどうか、スマホで10秒の無料診断を試すとすぐに分かります。
放置しているとどうなる？気づかぬうちに損する3つのリスク
1️⃣ 軽減制度を逃す
申請しないまま年度が終わると、その年の分はもう戻ってきません。
2️⃣ 控除漏れで翌年の保険料が上がる
経費や控除を出し忘れると、翌年に反映されず「知らないうちに高額」に。
3️⃣ 延滞で支払い負担が増える
支払いを遅らせると、延滞金や短期保険証などのペナルティが発生します。
放っておくほど損が大きくなるのが国保の怖いところ。
「知っておく」ことが最大の防御になります。
まとめ｜知ることが節約の第一歩
国民健康保険料が高いのは、単に「収入が増えたから」ではなく、制度の仕組みを知らないまま払っていることが多いからです。
けれども、所得を正しく申告し、世帯構成を整え、減免制度を上手に使えば、毎年の支払いを大きく減らすことができます。
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